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BtoB企業の3割超「自社の見込客(リード)件数が足りていない」実態が明らかに。

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最近、BtoB企業におけるマーケティング戦略、あるいは活動に関する調査結果の情報公開が増えつつあります。自社のマーケティング活動に課題を感じている企業担当者にとっては、施策の見直しや投資配分などの参考データとして有益な情報源ではないでしょうか。

マーケティングオートメーションツール「SATORI」を提供するSATORI株式会社(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:植山 浩介)は、国内BtoB企業におけるマーケティングの実施状況や課題、成果について実態を明らかにすべく、各社のマーケティング担当の方を対象にアンケート調査を実施し、2017年1月に調査レポートを公開しています。

本コラムのタイトルに含めた「3割超が自社の見込客(リード)件数が足りていないと認識」という実態も、こちらの調査結果の一つです。

参考元:SATORI株式会社 調査結果のリリース情報 

本調査は、BtoB企業のマーケティング、販売促進、広報、営業企画関連の業務に従事されている20~59歳の男女で、364件の回答を得ています。

「過去1年間で効果が高かったマーケティング施策は?」あるいは「マーケティング活動上の主な課題は?」など、全部で12の設問を定量的にとらえて、その傾向を分析しているので、詳細な結果を知りたい方はこちらからレポートをダウンロード頂ければと思います。

それでは、私がこの調査結果の中で興味深く感じたポイントを3つほど挙げて、私見を述べたいと思います。

 

 ポイント1> Web広告と同等以上の効果をみせたコンテンツマーケティング

[設問] 過去1年間で効果が高かったマーケティング施策は?(上位5つまで)

1位:Webサイトの構築/更新/改善 [25.8%]
2位:展示会への出展 [20.6%]
3位:DM(ダイレクトメール) [11.6%]
4位:新聞・ラジオ・雑誌広告 [11.6%]
5位:セミナーの開催 [9.4%]
6位:コンテンツマーケティング [9.0%]
6位:Web広告(純広告) [9.0%]
8位:Web広告(リスティング) [8.6%]

レポートの中では、『過去1年間で実施したマーケティング施策』や『過去1年間で多くの予算を投じたマーケティング施策』についての調査結果も紹介されていますが、その中で効果が高かったマーケティング施策を問うと、上記の結果に。

多くの企業で取り組まれているだろう「Webサイトの構築/更新/改善」については、過去1年間実施した&多くの予算を投じたマーケティング施策の双方で1位となっており、また、BtoB企業ならではともいえる「展示会への出展」も双方で2位という結果でした。

弊社と接点のあるお客様の中でも、「昔は展示会に出展していたけど、期待する成果を出せないので、今は出展費用をWebマーケに回している」と答える担当者や、「短期的な成果でみると、展示会出展の費用対効果は芳しくないけど、明確な代替案もなく続けている」といった担当者など、BtoB企業の反応や評価は様々ですが、投じる予算さえあれば認知向上含めて取り組みたい施策の一つなのでしょう。

そこで、私が注目したのは「コンテンツマーケティング」をはじめとした6位以降の結果です。
「Web広告(純広告)」は「コンテンツマーケティング」と同率の6位ですが、後に「Web広告(リスティング)」と続きます。
ちなみに、本調査ではWeb広告を種別に応じて幾つかの選択肢に分けており、比較的取り組んでいる企業が多いと思われる各種Web広告と同等以上の効果を「コンテンツマーケティング」に見出している企業が一定数存在することは見逃せない結果だと考えています。

事実、『過去1年間で実施したマーケティング施策』の結果において、「コンテンツマーケティング」は各種Web広告と比べて下位に位置しているにも関わらず、同等以上の効果を感じているわけですから。

今後、中長期的な観点で投資対効果が高いといわれている「コンテンツマーケティング」の取り組みの必然性が認知・理解されていくのとあわせて、いずれの順位でも上昇していくのではないかと想定しています。

 

 ポイント2> 3割超が自社の見込客(リード)件数が足りていないと認識

[設問] 獲得した見込客情報の件数は足りている?

十分足りている [6.9%]
足りている [12.6%]
どちらともいえない [46.4%]
足りていない[21.4%]
全く足りていない [12.6%]

獲得した見込客情報の件数が足りているか?の問いでは上記の結果に。
「十分足りている」と答えたのはわずか 6.9%。 逆に「全く足りていない」12.6%に「足りていない」21.4%を加えると、3割超の34.0%が自社の見込客(リード)件数に不満を感じている、という実態が垣間見られました。

私のこれまでの経験では、「どちらともいえない」と回答した46.4%がクセ者だと考えています。といいますのも、つまりは現状の見込客(リード)件数が足りているとも足りていないとも判断ができないような企業・担当者が少なくない可能性を示唆していると考えているからです。

もっといいますと、展示会などで獲得した見込客が、その後期待するような案件化、あるいは成約に至ったかどうかを数年に渡ってマネジメント・管理できていない企業が多いことから、足りているとも足りていないとも判断できないわけです。

案件管理あるいは受注管理については、一般的にはSFA(営業支援システム)とよばれるITツールの利活用が求められますが、マーケティング施策の投資対効果を測る上でも必要な仕組みといえます。

さて、この設問では、見込客情報の件数が「足りていない」と考える主な理由もあわせて聞いており、以下の結果に。

1位:売上(予算)を達成していないから [51.6%]
2位:すぐに案件(商談)化しないから [37.1%]
3位:営業担当者の稼働が少ないから [29.8%]

「売上(予算)を達成していないから」が一番多いのは、最終結果が目標達成していないわけだからそうでしょ、と担当者の率直な考えが反映された結果だと思います。

「すぐに案件(商談)化しないから」という結果は、色んな観点で捉える必要がありそうですが、全ての見込客がすぐに案件化するとは限らないから、見込客へのニーズ喚起や育成の期間も考慮して、より多くの見込客情報が必要だ、と認識されている企業担当者が多いことを裏付けているのではないでしょうか。

「営業担当者の稼働が少ないから」という結果も面白いですよね。マーケ担当からすると、例えば営業担当者の平均訪問件数が1件/日とかですと、もっと稼働を増やせるはずでしょ、とか思われているということです。

今のご時世、決して訪問件数が多いほど望ましい営業スタイルかどうかは言い切れませんが、お客様への対応が電話であろうがメールであろうが、より生産性の高いパフォーマンスや営業体制を問われることは間違いないかと思います。

 

 ポイント3> 戦略立案や効果検証、人員・ノウハウの確保が課題

[設問] マーケティング活動上の主な課題は?(3つまで)

1位:戦略立案/実行計画 [38.2%]
2位:人員・リソースの確保 [25.0%]
3位:施策の効果測定、改善 [23.9%]
4位:予算の確保 [21.4%]
5位:ノウハウやスキルの不足 [20.1%]

マーケティング活動上の主な課題は?の問いでは上記の結果に。
「戦略立案/実行計画」は 38.2%と他を大きく引き離しての1位となっており、3位の「施策の効果測定、改善」と合わせて考えると、上流の戦略策定から戦術レベルの施策実行を経て、きちんと結果を検証・評価した上で、後の戦略策定や施策検討に活かせている企業が少数派であることを示唆しているようです。

私の知りうる限りでも、展示会への出展で獲得した見込客に対する中長期的なフォロー施策に対して、その投資対効果を継続的に評価してネクストアクションにつなげられているケースは決して多くはありませんので、これらの調査結果には近い感覚を持っています。
(出展の半年後くらいまでに案件化&成約に至った件数や受注額くらい?)

実行したマーケティング施策に対して、それなりに根拠を持った成果(定量的な効果)を明示できないと、4位にあがっている「予算の確保」もままならないでしょう。

また、これは組織体の“無いものねだり”ともいえますが、多くのBtoB企業で『人やスキル』に起因した課題が表出しており、2位の「人員・リソースの確保」と5位の「ノウハウやスキルの不足」はそれを裏付けているといえそうです。

 

 さいごに

読者の勤務先においても「自社の見込客(リード)件数が足りていない」と感じているなら、ぜひターゲットのペルソナを見定めて、伝えるべくメッセージ(コンテンツ)を精査した上で、リード獲得施策の検討・実行を速やかに進めて頂くことをオススメします。

その一つの手段とはなりますが、ホワイトペーパー(eBook)を活用したリードの獲得やニーズ喚起はBtoB企業が行うべき施策といえますので、例えばWebサイト上に「問い合わせフォーム」しか用意できていないような企業は検討を始めてみても損はないかと思います。

【関連コラム】 B2Bのホワイトペーパー・マーケティング、その成功の秘訣とは?

この記事を書いた人

堀首 裕芳
堀首 裕芳代表取締役/CRMシニアコンサルタント
FA機器を製造・販売する株式会社キーエンスにて、営業の面白さや難しさ、奥深さを知る。
その後、複数のベンダーでSFA(営業支援システム)やCRM(顧客関係強化)領域のコンサルティングや営業管理職を務め、B2Bマーケティング株式会社を設立。
BtoB企業の顧客獲得や売上アップに貢献すべく、日々奔走中。
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