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CONCEPT
B2B企業のマーケティングとセールスの障壁
御社のマーケティング部門や営業部門などにおいて、このようなシーンを目にしたり、声はあがっていませんか?
部門間のセクショナリズムともいえるかもしれませんが、旧来型の縦割り組織が陥りやすい罠だと考えています。
マーケティング/販促部門
- 広告や展示会でリードを獲得しても、費用対効果が見合わないことが多いわね。
- 営業が見込客をしっかりフォローしないから成果が出ないのよ。
- 継続的にコンテンツを制作・配信して、引き合いを増やせないものかしら?
営業部門
- 引き合いの数が足りないし、質も悪いから成果につながらないんだ。
- 売上目標もあるし、確度の低いお客様をフォローする余裕はないよ。
- 営業の生産性向上を実現できないか?
経営者
- 社内にはマーケティングに強い人材が不在で、採用する余裕も育てる余裕もないよ。
- ウィズコロナ・ポストコロナを見据えて、デジタルマーケティングを推進しなくては。
- DX化を進めて売上アップを実現できないか?
販促あるいはマーケティング部門が独立して存在するようなB2B企業は、比較的規模の大きい組織かインバウンド・マーケティングを実践している組織だといえますが、部門が独立していなくてもインターネット上で集客するためのWeb担当や展示会などの企画・運営担当が存在していれば、この様な状況が発生しているかもしれません。
インターネットやデジタルマーケティングの進展と共に、営業担当者の役割は大きく変化しつつあります。多くの情報はインターネット上で容易に収集できるため、企業の購買プロセスにも変化が生まれ、営業担当者と接触する以前に検討を進める企業や、選定対象の製品/サービスが当初から絞られている可能性が高まりました。
また、マーケティング部門が苦心してより多くのリードを営業部門に引き渡そうとも、リードの質や連携方法によっては営業活動の生産性を悪化させる場合もあり、目的や条件に合った全体最適を図ることが求められています。
部門横断の営業体制と仕組み作り
どんな課題にも「これを実施すれば一挙解決」という”魔法の杖”は存在しませんが、こうした罠を解くための有効なアプローチとして、以下のポイントを提言したいと思います。
- マーケティング&セールスにおけるシナリオ(プロセス)の共有
- 各部門で設定した成果指標(KGI/KPI)をコミット
- 成果指標のモニタリングを行い、改善施策の検討と実施を繰り返す
すなわち、本来同じ目標である売上達成を実現するためのシナリオ(プロセス)を共有し、各部門でコミットした成果指標(KGI/KPI)を振り返りながら、改善施策のPDCAを推進するプロジェクトが必要であると考えています。
また、各部門における課題・取り組み事項としては、
マーケティング/販促部門
- コンテンツ・マーケティングの実践によるリード獲得
- 獲得したリードに対する効率的かつ効果的なフォローを行う体制と仕組み作り
- 見込度が高まったリードをタイミングよく営業部門にエスカレーション(送客)
営業部門
- 顧客とのコンタクト情報や案件情報の共有化とデータ活用
- 案件を確実に獲得するためのプロセス設計とマネジメント強化
- 営業スキル(特にコミュニケーション・スキル)の向上
などが挙げられます。
なお、経営者の方々は、中長期的な観点で各部門の計画や施策を適宜レビューし、その目的や目標の妥当性、成果指標のモニタリングと評価に関して出来る限り関与できるような体制作りをお勧めします。勿論、会社の規模によっては権限委譲される状況もありますので、少なくとも予算を承認する責任者にはこの辺りのマネジメントが求められていると考えています。