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【ブログまとめ】キーエンス流営業力強化に学ぶ

代表ブログにおける人気コンテンツである「キーエンス流営業力強化に学ぶ」のまとめページです。コーポレートサイトのリニューアルに伴い、こちらのブログをご覧頂いている方々にも閲覧しやすいよう、まとめページを用意しました。

早速ですが、皆さんはセンサや測定器、制御機器などを開発・販売しているキーエンスという会社をご存知でしょうか?
筆者が20年ほど前に入社した頃とは異なり、随分認知されつつあると思います。

 

キーエンス社の業績推移キーエンス社における直近の業績(2015年3月期)を確認しますと、売上高 3,340億円に対して、営業利益は 1,757億円にのぼり、売上高営業利益率は驚異の 52.6%。

リーマンショック直後の業績(2010年3月期)をみても、売上高営業利益率 30%を死守しており、世界的にみてもユニークな優良企業といえます。

また、東洋経済オンラインによる最新の調査結果『最新版!「40歳年収が高い会社」トップ300』においても、キーエンス社はランキング1位で、40歳推計年収は1,662万円ということでした。(もはや笑うしかないですね)

 

ということで、
多くのB2B(BtoB)企業が参考にして頂けるであろう、キーエンス社の営業に関する考え方や仕組み・取り組みを幾つかの切り口で紹介しておりますので、何かしらのヒントになれば幸いです。

 

[目次] キーエンス流営業力強化に学ぶ

(その1) はじめに
(その2) 顧客接点情報の管理と共有
(その3) 徹底される訪問前後のミーティング
(その4) 手持ち案件の先行管理
(その5) 商談ロープレの徹底
(その6) 「顧客の声」を営業力強化に繋げる仕組み
(その7) 全社営業体制の実現
(その8) 付加価値営業の実践
(その9) 営業マン育成による営業力強化
(その10)ソリューション営業の実践
(その11)キーエンスにおける、表裏一体の即納体制と営業力
(その12)営業活動の質を上げる訪問前ミーティングとは?
(その13)アポイントをとる際のヒアリングが訪問の質を上げる
(その14)IT(CRM/SFA)による情報武装化で営業生産性の向上を実現


◇キーエンス流営業力強化に学ぶ(その1)

『はじめに』

【一部抜粋】

平成24年3月期の連結売上高は1,993億円、営業利益率は45.7%。
上場している製造業の平均値が数パーセントと言われているので、製造業では驚異的な数字です。
「いったい、どんな経営をしたら・・」

このブログでは、弊社のコンサルティング対象の一つ、セールス領域で参考になりそうな情報を何回かにわけて紹介・解説します。  続きを読む

 

◇キーエンス流営業力強化に学ぶ(その2)

『顧客接点情報の管理と共有』

【一部抜粋】

キーエンスに入社した当時、営業活動の基礎となる顧客の基本情報や接点情報などの管理について何らシステム化されておらず、ボロボロになった紙の顧客カードで管理されていました。

システム化される以前も強力な情報収集力で成果に繋げていたキーエンスが、情報武装化されることにより、より強力な営業組織力を掴んだ瞬間だったと思います。そして現在も、システムの進化と共に、ヒューマンスキルの向上も図りながら、競合他社との優位性を高め続けているようです。  続きを読む

 

◇キーエンス流営業力強化に学ぶ(その3)

『徹底される訪問前後のミーティング』

【一部抜粋】

キーエンスの営業マンにとって馴染みの深いキーワードとして「外出報告書」というものがあります。
一般的には「日報」とも言えますが、お客様への訪問時に上長(責任者、あるいはリーダー)と共有する商談活動に関する報告書です。

但し、キーエンスでは単に件数をこなすだけの訪問はさせないような仕組みになっており、外出の前日には予定が埋まった「外出報告書」を上長の下に持参して事前ミーティングを行い、承認印を受けなければなりませんでした。  続きを読む

 

◇キーエンス流営業力強化に学ぶ(その4)

『手持ち案件の先行管理』

【一部抜粋】

通常、営業担当が存在する会社であれば、見込み案件(商談)のリストを作成するとか、月次の見込み金額(予算)を算出して、会議資料等にされているかと思います。

会議においては、予算(目標)に対してショート(未達)しているようであれば、その原因はどこにあると考え、それを埋める(達成する)ための施策や活動指標を個人ごとに明示(発表)することが徹底されます。  続きを読む

 

◇キーエンス流営業力強化に学ぶ(その5)

『商談ロープレの徹底』

【一部抜粋】

当時のキーエンスでは、大手の電機メーカーでも多く採用されているとされる面談手法をベースに独自にアレンジ?して営業担当者への教育とロールプレイング(以下、ロープレ)を徹底していました。(おそらく、現在も徹底されていると思います)

せっかく学んだ面談手法も、日々のロープレ(練習)や商談で実践されない限り、本人のスキルアップも望めませんし、成果を感じることもあり得ません。  続きを読む

 

◇キーエンス流営業力強化に学ぶ(その6)

『「顧客の声」を営業力強化に繋げる仕組み』

【一部抜粋】

キーエンスは、製品力だけが優れているわけでもなく、営業力だけが優れているわけでもありません。
もし、どちら一方だけが優れているということであれば、これほどの高収益企業にはなり得なかったでしょうし、双方で相乗効果を出すような仕組みがあるからこそ、結果が出ているのだと私は考えています。

これらの取り組みの主体は一般的に商品企画や営業企画などの部門となりますが、現場により近い営業部門が「顧客の声」を吸い上げ、お客様の要望や期待に応えることが仕事の一つだという理念に基づいていたように思います。  続きを読む

 

◇キーエンス流営業力強化に学ぶ(その7)

『全社営業体制の実現』

【一部抜粋】

キーエンスの強さの一つとして「直販体制」や「即納体制」が挙げられます。

お客様にニーズがある商品を継続的かつ安定的に提供していくためには商品企画部門や営業部門だけでなく、生産企画部門も一体になって取り組む必要があります。

これは常に鍛えられたコンサルティング営業と常に安定した商品供給がなし得る合わせ技で、少々高くてもキーエンスに声を掛けてしまう所以です。  続きを読む

 

◇キーエンス流営業力強化に学ぶ(その8)

『付加価値営業の実践』

【一部抜粋】

キーエンス社内では、とかく『付加価値』というキーワードが使われます。『付加価値』が無い、あるいは低い仕事や商品を全否定するくらいの社風といっても過言ではないかと思います。今考えても、非常にユニークな手法だったと思います。

営業の現場では、「安くして売れるのは当たり前」、「いかに商品の価値を顧客に理解して頂き、適切な価格で買って頂けるか」が営業マンの存在意義だと認識されています。  続きを読む

 

◇キーエンス流営業力強化に学ぶ(その9)

『営業マン育成による営業力強化』

【一部抜粋】

キーエンスの経営理念の一つに、「最小の資本と人で最大の付加価値をあげる」というものがありますが、これを実現するために一人ひとりの目標やキャリアステップに応じた支援制度や研修メニューが用意されています。

さて、私はキーエンスにおいて人材の育成が進みやすい要因はこれだけではないと考えています。それは、会社の思想と言いますか風土の中で養われる責任感や自立心の醸成です。その一つに「オープンマインド」という考え方にあると思います。  続きを読む

 

◇キーエンス流営業力強化に学ぶ(その10)

『ソリューション営業の実践』

【一部抜粋】

「ソリューション営業」とは、一般的に「お客様が抱えている問題・課題に対する解決策を提案して、実現に必要な商品・サービスを提供する営業活動」といえますが、明確に定義されているわけではありません。

「ソリューション営業」を実践するには、お客様との面談において、お客様のご要望をズレなく理解し、その要件に至った経緯まで知ることが重要です。その上で様々な提案やサポートが行えるというものですが、表面的な要望だけを鵜呑みにして対応しようとする人は、最終的にお客様の要求に応えることが出来ず、相手の満足感も望めません。  続きを読む

 

◇キーエンス流営業力強化に学ぶ(その11)

『キーエンスにおける、表裏一体の即納体制と営業力』

【一部抜粋】

一見関係性の低いと感じる「即納体制」と「営業力」という話題をあげて、その本質的な関係性について気付きを得て頂ければと考えています。

さて、この「即納体制」、当然ながら採算度外視で過剰な在庫を持てば、ある程度実現性があるのかもしれませんが、適正な在庫で付加価値の最大化を図るためには、「需要予測」と「生産計画・管理」が重要なテーマになってきます。

正確な「需要予測」を行うにあたっては、過去実績からの予測・期待は当然ながら、エンドユーザーとの接点を担う営業担当者からの販売見込み情報が非常に重要なファクターとなります。  続きを読む

 

◇キーエンス流営業力強化に学ぶ(その12)

『営業活動の質を上げる訪問前ミーティングとは?』

【一部抜粋】

もちろん、訪問件数が一般的な企業よりも多いのは間違いないことですが、キーエンスで重視しているのは実は活動の質なのです。当然ながら、質の高い活動をより多くこなせばこなすほど成果につながることに異論はないと思いますが、キーエンスではそれらの営業活動が標準化されるように仕組み化されています。

特にコンサルタントの私が最も重要だと考えているのが、訪問前のミーティングです。  続きを読む

 

◇キーエンス流営業力強化に学ぶ(その13)

『アポイントをとる際のヒアリングが訪問の質を上げる』

【一部抜粋】

「訪問前ミーティング」の重要性をお伝えしましたが、このミーティングの価値を高め、訪問の質を上げるのは、アポイントをとる際の“ヒアリング”の内容にほかなりません。

例えば、事前に用意したヒアリングシートの1から10までを順に聞いていく行動は、あたかも尋問のように感じ、お客様の心を閉ざしてしまうだけです。あくまでも、お客様にとって有益な提案や情報提供など、少なからず何かしらの価値を感じていただけた場合のみ、関連する情報を共有していただけるもの、と理解しておくべきです。  続きを読む

 

◇キーエンス流営業力強化に学ぶ(その14)

『IT(CRM/SFA)による情報武装化で営業生産性の向上を実現』

【一部抜粋】

もはや移民や外国人労働者の受け入れが加速度的に進まない限り、企業の人材不足は解消されることもなく、事業全体の生産性アップを果たせた企業だけが生き残れる時代がすぐそこまで迫っていることを示唆しています。

特に、前述の需要が増している人材の職種「営業・マーケティング」領域の生産性アップを実現するためのヒントを、営業利益率が50%を超えるキーエンスの取り組みや仕組みから学んで参りましょう。  続きを読む

 

この記事を書いた人

堀首 裕芳
堀首 裕芳代表取締役/CRMシニアコンサルタント
FA機器を製造・販売する株式会社キーエンスにて、営業の面白さや難しさ、奥深さを知る。
その後、複数のベンダーでSFA(営業支援システム)やCRM(顧客関係強化)領域のコンサルティングや営業管理職を務め、2011年にB2Bマーケティング株式会社を設立。
BtoB企業の顧客獲得や売上アップに貢献すべく、日々奔走中。

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