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3.312025
BtoBマーケターが知っておくべき!ホワイトペーパーの中でも「調査レポート」の有用性を実感できる3つの状況とは

BtoBマーケティングにおけるホワイトペーパーの役割・重要性
近年、ホワイトペーパー(お役立ち資料)の活用はBtoBにおけるリード獲得手法の定番となっていますが、ホワイトペーパーには課題解決のノウハウや関連する事例、独自調査のレポートなど幾つかのバリエーションがあり、ターゲットに応じて使い分けられています。こうしたホワイトペーパーをWeb上に設置・公開することで、情報提供の代わりに個人情報を預けていただくこと(リード獲得)を主な目的とするマーケティング手法の一つです。
その中でもとりわけ、潜在層に対する情報提供やニーズ喚起の手段として調査系のホワイトペーパー(調査レポート)が認知されつつあるものの、BtoBにおいては独自調査のデータを活用した「調査レポート」の浸透度は未だ高いとは言えないのが現状です。
本記事では、調査レポートがもたらす具体的な成果や、どのように活用すべきかについて解説します。
あらためて「調査レポート」とは
調査レポートは、独自の調査やデータ分析をもとに作成され、顧客が抱える課題に対して有益な知見を提供するホワイトペーパーの一種です。他のコンテンツと異なる点は、客観的で信頼性の高いデータを示し、新たな気づきによって潜在層や興味関心層にリーチできる点です。特に、読み手に対する「説得」よりも「納得」を促すツールとしての役割を担えると考えています。
ちなみに、調査で得た結果(データ)をプレスリリースとして広く配信する広報・PR手法は、「調査PR」あるいは「調査リリース」とも呼ばれており、弊社が支援する際は調査レポートの制作とプレスリリースを組み合わせた取り組みをご提案しております。
▼ 弊社が公開している各種調査レポートはこちら
https://b2b-marketing.co.jp/category/ebook/
なぜ調査レポートが必要とされるのか?
読者の皆さんもご認識の通り、Webを中心とした情報過多の時代において、顧客は膨大な情報に触れる中でより「具体性」と「信頼性のあるデータ」を求める傾向が高まっています。こうした背景もあり、調査データは使い方に応じて信頼を醸成しやすいコンテンツとなり得ます。「購買層に信頼してもらえる説明材料が欠けている」といった課題を持つ場合には、独自の調査データが有効です。
また、調査レポートによる情報発信は、先述した「調査PR/調査リリース」との親和性も高く(参考になる有益な情報として取り上げられやすい)、Webメディアや認知度の高い企業のコラム等で取り上げられた(引用など)場合、流入増加や認知拡大に大きく貢献します。
事実、弊社がパートナー企業と共同で公開している調査レポートは、他社のコラム等で引用される度にダウンロード数が増加しています。
こうした調査レポートを活用するメリットとして、大きく5つが挙げられます。
1)ターゲットに対して有益な情報を提供できる
2)潜在層、興味関心段階のターゲットにもリーチしやすい
3)リード(見込客)を獲得できる手段となる
4)情報が拡散される可能性が高まる
5)調査結果を二次利用できる
また、調査リリースによって成果を上げやすいと考えるBtoB企業の特徴を幾つか挙げたいと思います。
A)競合が少ない新規事業や新たな市場に進出した企業
B)高度な専門知識や技術力が必要な分野の企業
C)新しいトレンドや技術に関連する商品/サービスを提供する企業
D)顧客が購買プロセスの中で十分な情報収集を行う業界の企業
E)特定の業界にフォーカスしている企業
F)ブランディングを強化しようとしている企業
もちろん、目的次第ではありますが、BtoBマーケティングに関する取り組みの一つとして「調査レポート」を活用できるシーンは少なくない、ということを理解いただけるのではないかと思います。
調査レポートの有用性を実感できる3つの状況
前段で「調査レポート」を活用するメリットを紹介しましたが、より有用性を実感できる3つの状況とその理由をそれぞれ解説したいと思います。
状況1) 保有サイトへの流入が相対的に少ない場合
そもそも、オウンドメディアへの流入(アクセス)が相対的に少ない場合、単に「調査レポート」を設置しただけでは期待する成果を得られにくい(ハウスリストからの引き上げを狙う場合を除く)ものです。先述のとおり、プレスリリースを通じて外部メディアなどに取り上げられることで、潜在層/興味関心層への認知拡大、さらにはニーズ喚起を期待できます。
また、他媒体への掲載やリンク獲得をはじめ、調査結果に基づく新たなコンテンツ(コラムなど)を制作・公開することで、自社メディアのSEO面でも副次的効果を期待できます。
状況2)潜在客を含めたより多くのリードを獲得したい場合
現状、獲得できているリードの質・量に限界を感じている場合は、顕在客に限らず、まだニーズを自覚していない潜在客に働きかけることも有効です。特に、ニッチな新規事業の場合はニーズが顕在化されておらず、問題意識の醸成から関与する必要性があるでしょうし、逆にコモディティ化した商材であれば、顕在化したレッドオーシャンを避けるべく、可能性のあるターゲットに対して関連する話題・テーマに関する調査結果を明示することで、幅広い層にアプローチすることができます。
ただし、この場合は獲得したリードに潜在客を多く含むことになるため、予め適切なナーチャリング・コンテンツを用意しておき、継続的な情報提供と併せてリードの選別が重要となります。
状況3)調査結果を二次利用して有効活用したい場合
調査で得られた結果(データ)は、提供する商品/サービスのニーズや付加価値を示唆する参考情報として、営業段階の提案資料をはじめ、セミナーなどでの講演資料やビジネスコラムのネタとして二次利用が可能です。また、調査の内容によっては、商品/サービスの開発や改善のヒントにもなり得るでしょう。
つまり、「調査レポート」で得られた情報は、一過性のコンテンツに留まらず、継続的かつ有効的に活用できる点が大きなメリットだと考えています。
特に、セミナーなどの講演資料においては、冒頭から商品やサービスの内容に触れるような構成は皆無で、一般的には社会情勢や特定業界における問題・課題を挙げて問題意識を共有するところから話を始めるものです。このとき、挙げた話題に対して論理的かつ客観的な解説を助けるような調査データを用意しようとする講演者は多いのではないでしょうか。しかし、言及したい点を示した最適な調査データを見つけるのは容易ではないもので、使えそうなデータに限って競合他社が公開しているものであったり、内容的に不十分とは思いつつも最終的に公的機関が公開しているデータを甘んじて利用しているケースも少なくないのではないでしょうか。
調査レポート制作時の重要なポイント
最大限の成果につなげるため、調査レポートを企画・制作する際に重要となる3つのポイントを紹介します。
1)テーマ選定は“マーケットの視点”で考える
調査レポートを制作する際に重要となるのが「テーマ選定」です。ターゲットの関心事やフォーカスしたい話題に触れられるかどうかで、期待できる成果も変わってくるからです。特に、次の2点を意識したテーマ選定を行いましょう。
◆ターゲット市場におけるトレンドを見極める
自社の商品やサービスに直接関連しないテーマであっても、ターゲット市場において注目されている話題を選ぶことで、より多くのターゲットにリーチすることが可能です。具体的には、「働き方改革の阻害要因」や「物流DX推進における課題」といったテーマなどが挙げられます。
◆関連性と汎用性のバランスをとる
読者がコンテンツに興味関心を抱く理由の一つは、その内容が「自社・自身の課題解決に役立つ」ものであるかどうかです。もちろん、会社が予算と人的リソースを費やして制作するレポートですので、その目的が達成できるよう、商品/サービスのニーズ喚起につながるコンテンツに仕立てるものですが、自社視点に偏り過ぎず、読者全体にとっても汎用性のある内容に仕上げることが肝要です。
2)データ分析と見せ方に工夫を
調査によって得られたデータ自体がいくら価値のあるものであっても、それが「伝わる」形になっていなければ読者に響きません。そのため、データ分析と可視化の方法に工夫を凝らす必要があります。
◆時間を要せず理解しやすいビジュアル
ここでは、具体的にデザインの在り方には触れませんが、読み手が「時間を要せず直感的に理解できる」ビジュアルは重要です。例えば、テキストやグラフが過剰に詰め込まれたスライドは視認性が悪く、伝えたい内容を明確に伝えられない可能性が高まるため、余白のバランスや文字のメリハリ、配色は大事な要素となります。一般的には、シンプルな構成とユーザビリティに配慮したデザインが、情報の伝達力を高めます。
◆一貫性のあるストーリー展開
調査結果を単に羅列するのではなく、「調査データが示唆するメッセージ」が伝わるような流れ、見出し、考察などに配慮することで、読み手に気付きを与え、理解を促し、納得感を与えましょう。
3)リリース戦略との連動を意識する
調査レポートによる成果は、公開後の発信方法によって大きく左右されるものです。そのため、調査レポートを制作する段階から次のポイントを押さえて計画に落としておきましょう。
◆プレスリリースとして活用する
調査結果をまとめた内容をプレスリリース形式で配信する調査PR/調査リリースは、非常に有効な手法です。適切にプレスリリースを行うことで、外部メディアにピックアップされる可能性を高めることができ、流入拡大や認知度向上に貢献します。なお、プレスリリースを作成したら、「プレスリリース配信サービス」の利用をオススメします。
【参考】調査PR/調査リリースとは?BtoB企業が実施する際の基本と実践方法を徹底解説
◆コンテンツを多面的に活用する
先述のとおり、調査データをもとに営業資料をはじめ、セミナーなどでの講演資料やブログ記事などへの二次利用を進めることで、より幅広いオーディエンスにアプローチできます。特に、調査結果の一部に触れるコラムにおいては、流入キーワードにも配慮することで、SEO対策にも調査レポートのCVアップにも寄与するコンテンツになり得ます。
これら3つのポイントを意識することで、調査レポートは単なる「情報のまとめ」に留まらず、顧客の信頼を得るための強力なツールとなります。
さいごに
本記事では、BtoBマーケティングにおけるリード獲得を目的としたホワイトペーパーの役割や重要性、とりわけ「調査レポート」を活用するメリットや有用性を実感できる状況を挙げて解説しました。先述のとおり、調査レポートの制作は、単なる「リサーチ」や一時的な「コンテンツ」に留まりません。保有するサイトへの流入増加やリード獲得の強化に加えて、調査結果の二次利用によるさらなる成果創出など、発展的な活用へとつなげることができます。
弊社では、こうした調査レポートの制作、調査PR/調査リリースによるリード創出を支援しています。目的に応じた調査企画の検討から、設問設計、ネットリサーチの代行、結果分析、レポート作成までをワンストップで支援しています。今後のマーケティング施策の選択肢として、調査レポートの活用を検討いただき、取り組む際には弊社までご相談いただければ幸いです。
この記事を書いた人
